令和7年度の置賜地方の県立高校入試状況について

◎令和7年度の置賜地方の県立高校を目指す方へ 

 昨年度の入試では高校全体での定員を超えたのは米沢東だけでした。米沢興譲館を含めその他の高校はすべて定員割れの状態となりました。米沢東は定員を3名超えましたが、2名が入試を受けず(高専合格などで受けない可能性があります)、定員を1名超えて合格しましたので、結局全員合格となりました。置賜全体では、米沢商業(定員割れ)で1名だけ不合格なった方がおられただけです。

 今年の中学3年生の方は、昨年度に比べ置賜地方全体でおよそ115人も減ります。昨年度の時点でほとんどの県立高校が定員割れでしたが、昨年度よりも受検生の数が大幅に減りので、今年の入試も米沢興譲館以外は定員割れになる可能性が高いです。昨年度の米沢興譲館は高校全体の定員200名に対して過去最低の187名が受検し、全員合格となりました。昨年度は米沢東に人気が集中して、米沢興譲館の定員割れを引き起こしました。これは昨年度の中学校で実施された実力テストの問題が難しくなり、その前の年と比べて実力テストの点数が低下しているにもかかわらず、中学校での三者面談時での参考点数(普通科で350点)がまったく変わっていなかったので、参考点数より低かった人たちが米沢興譲館をあきらめ、米沢東に志望校を変更したものと考えられます。今年は、昨年度の反動で米沢興譲館への志願者は増えると思いますが、中学生の人数自体が大幅に減りますので、定員を20名超える(倍率1.1倍)ようなことはないと思います。

 昨年度の米沢興譲館の探究科は定員80名に対して111名(倍率1.39倍)が受検し、80名ちょうど合格しました。昨年度の入試は英語の問題が山形県の公立高校入試史上最も難しかったので、英語のでき次第で合否が分かれたと思います。探究科を目指す方は、内申点が42以上、8月以降の実力テストの5教科合計が380点以上(そのうち、数学と英語の合計が160点以上)が目標です。(尚、探究科のみ、数学と英語の入試の点数を1.5倍で計算した得点で合否判定をする傾斜配点があります)

 米沢興譲館の普通科目指す方は、内申点が36以上、8月以降の実力テストの5教科合計が300点以上目標にしてください。定員を数名超えた程度であれば、入試の合計点数が300点以下でも合格できるはずですが、300点以下では、米沢興譲館の授業についていくことが難しいです。米沢興譲館を目指すのであれば、300点以上とれるように中学のうちに努力してください。特に数学と英語は中学のうちにできていないと、入学直後からついていけなくなり、そのまま卒業することになる可能性が非常に高いです。数学と英語だけはなんとかできるようにしておいてください。

 昨年度の長井高校の探究コースは定員40名に対して37名と定員割れとなりました。今年は探究コースだけは定員を超える可能性がありますが、長井高校全体では定員割れとなる可能性が高いです。探究コースを目指す方は内申点が36以上、8月以降の実力テストの5教科合計が330点以上目標にしてください。一般コースを目指す方は8月以降の実力テストの5教科合計が250点以上目標にしてください。定員割れであれば200点以下でも合格するはずですが、250点以上とれる学力がないと、授業についていくことが難しいです。

 (注意)8月以降の実力テストの点数は、昨年並みに難しいと想定した点数です。今年の年末当りには、今年の実力テストの難易度がわかりますので、その頃に点数の変更を行う場合があります。

 今年度の入試から、米沢商業と米沢工業が統合された米沢鶴城(かくじょう)高校で生徒募集されますが、まだ、入試の実施要項が発表されていません。また、米沢東でも前期(特色)試験が先行実施予定ですが、こちらも入試の実施要項が発表されていません。前期(特色)試験とは昔行われていた推薦入試のようなものです。分かり次第、別途記事にする予定です。

 

 

 過去5年間の最終の入試倍率は下記の通りです。昨年度は令和6年度です。

 各学科(コース)の行の数は各学科(コース)の定員です。受検者数は推薦入試を含めた人数です。最終倍率は受検者数を定員で割った値です。「全体」は米沢興譲館を例とすると探究科と普通科の合計の人数になります。

 

 今年度も米沢興譲館以外は定員割れになりそうですが、どうしても一部人気が集中して定員オーバーになる場合があります。気を抜かずに勉強してください。

 

 <参考資料>

 中3が今年のR7年度の入試を受検します。

 

 中2・中3はR5年10月時点、高1はR4年10月時点のデータです。各データは山形県教育委員会で公表している学校名鑑をもとに啓明で集計したデータです。