令和6年度の置賜地方の県立高校入試状況について

◎令和6年度の置賜地方の県立高校を目指す方へ

 昨年度から山形県公立高校の入試日が3月7日に前倒しされ、また、病気等で受検できなかった人向けの追試験日が3月12日に設定されました。合格発表日は例年通り3月17日です。尚、受検倍率が発表される入学願書の締切日は昨年は2月21日でしたので、今年も同じになるはずです。

 今年の中学3年生の方は、昨年度に比べ置賜地方全体でおよそ8人増えますが、基本的に昨年度と同程度ですので、倍率等にはあまり影響はないはずです。令和6年度入試から置賜農業の定員が40名削減されます。近年の置賜農業の志願者は少なく、令和6年度の定員80名でも定員割れの状態になっています。米沢商業は2年前から定員が商業科80名になり、昨年度も定員80名ちょうどの受検者でした。今年度は定員越えの可能性がありますので、米沢商業に合格したい方はしっかり対策をとってください。米沢商業に目指す方は、少なくとも、内申点を27以上で、実力テストの5教科合計220点以上を目指してください。定員を8名超えた場合(倍率1.1倍以上)は、さらに点数を上げる必要があります。

 昨年度も米沢興譲館だけは全体の定員を16名を超えました。長井高校の探究コースの志願者は増えましたが、一般コースの志願者が減っていますので、とりあえず探究コースを選択した人が多かったものと思います。米沢興譲館の探究科の志願者は若干減りましたが、倍率は1.8倍近く依然高倍率でした。ただ、普通科の志願者も若干減りましたので、全体では1.1倍以下の倍率でした。また、昨年度は探究科では定員を5名多く、普通科でも定員を4名多く合格者を出していますので、米沢興譲館で過去最高の合格者がでました。不合格者も7名だけでしたので、普通科のボーダーランはかなり低かったのではないかと推測します。今年度は昨年度の反動で米沢興譲館の全体の定員を20名超える(倍率1.1倍)可能性があります。米沢興譲館の普通科を目指す方は最低でも内申点を36以上にしてください。倍率が1.1倍を超える場合は内申点が36でも厳しいです。実力テストは5教科合計350点が目標です。内申点が高ければ、下げることが可能ですので、内申点を上げることに全力を尽くしてください。また、米沢興譲館の探究科を目指す方は数学と英語の入試の点数が1.5倍で計算した得点で合否判定をする傾斜配点があるため、8月以降の実力テストで数学と英語の合計が常に160点以上とれるようになってください。内申点が42以上、実力テストの5教科合計が400点以上が目標です。特に、内申点は41でも厳しいです。40以下では極めて困難です。

 また、最近の山形県公立高校の入試問題は成績上位の方には易しいと思える問題になっています。そのため点数の差がつきにくい状態です。単純なミスをすれば、それで不合格になる可能性が高いです。日ごろからミスをしないように心がけてください。

 

 尚、来年度は置賜地方の県立高校での定員削減等はございません。

 

 過去5年間の最終の入試倍率は下記の通りです。昨年度は令和5年度です。

 各学科(コース)の行の数は各学科(コース)の定員です。受検者数は推薦入試を含めた人数です。最終倍率は受検者数を定員で割った値です。「全体」は米沢興譲館を例とすると探究科と普通科の合計の人数になります。

 

 昨年度は、学校全体で定員越えした高校は米沢興譲館のみでした。米沢興譲館では7名が不合格となりました。その他は学校全体で定員割れでしたが、長井と長井工業で各1名が不合格となりました。定員割れでも、成績が著しく悪いと不合格になります。最低限、国語の作文だけは書かかないと合格できません。過去問の国語の作文が書けるように練習してください。

 今年度も米沢興譲館と米沢商業以外は定員割れになりそうですが、どうしても一部人気が集中して定員オーバーになる場合があります。気を抜かずに勉強してください。尚、米沢工業は第二志望までしか志望できませんので、運悪く選んだ2つの志望の類(学科)が定員オーバーになると不合格になる場合があります。米沢工業を志望する方で内申点が20点未満の方は特に危ないです。

 

 <参考資料>

 置賜地方の中学3年生の人数の推移 

 R5年が今年の中学3年生です。R6年度の入試を受検します。

 

 R4年とR5年とR6年はR4年10月時点、R3年はR3年10月時点、R2年はR2年10月時点のデータです。各データは山形県教育委員会で公表している学校名鑑をもとに啓明で集計したデータです。(R6年は今年の中学2年生となります。)